このたび、広島大学の構成員(学生および教職員)のキャンパスライフをより快適にするための新たなサービスが、大学公認アプリ「TGOアプリ」に実証実験として搭載されました。今回新たに導入されたのは、食堂の混雑状況をリアルタイムで可視化する機能です。

学生のアイデアを基に、学内施設・サービスの利便性向上と課題解決を図るため、TGIFの学生フェローが中心となり、キャンパスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する取り組みとして開発されました。特に、昼食時間帯などにおける食堂の混雑緩和を図るため、利用者がリアルタイムで混雑状況を把握し、適切なタイミングで利用できるよう設計されています。
本機能は2025年1月20日(月)より、「大学会館生協食堂」を対象としてTGOアプリ上で公開されており、さらに4月21日(月)からは「西2食堂」も対象に追加されました。今後は他の食堂への展開も予定されています。

食堂混雑可視化サービスについて
TGOアプリ内のサービスページを開くことで、各食堂の現在の混雑状況を簡単に確認できます。混雑度は色やアイコンで直感的に表示され、以下の3段階で区分されます:

※混雑状況は、各食堂の収容人数に対する入店者数の割合に基づいて計算されています。
更に、実際の混雑具合をユーザーからの投票(1から5段階)により、確認することもできます。
この情報を活用することで、特に前後に授業のない学生の皆さんは、混雑を避けて食事のタイミングを調整したり、空いている食堂を選んだりすることが可能になります。これにより、限られた休憩時間を有効に使い、ストレスなく食事を楽しむことが期待されます。
期待される効果:
・混雑の緩和: 学生の利用時間の分散により、食堂全体の混雑が緩和されます。
・待ち時間の短縮: 空いている時間帯や食堂を選ぶことで、待ち時間を減らすことができます。
・ストレス軽減: 混雑状況を事前に把握できるため、席を探すストレスから解放されます。
・キャンパスライフの向上: より快適な食事環境が、学生生活全体の満足度向上に繋がります。
・施設運営の効率化: 利用状況のデータは、今後の食堂運営の改善にも役立てられます。
利用方法:
TGOアプリのホームページに掲載している「TGOアプリ混雑状況可視化サービス」のバナーをクリックすれば、混雑状況の確認機能をご利用いただけます。今後は『便利なサービス』のタブからアクセスできます。
▼TGOアプリの詳細はこちら
https://tgo.hiroshima-u.ac.jp/app/
今後の展望:
今後は、本機能の精度向上を図るとともに、図書館など他の学内施設における混雑状況の可視化についても検討を進めていきます。広島大学全体のデジタル化を一層推進し、学生の皆さんのキャンパスライフがさらに豊かで快適になるよう努めてまいります。
また、生協食堂と連携で、期間限定メニューの表示及び売り切り情報の開示も検討しております。
取得データについて
これらのデータは、Bluetoothの電波を元にデバイス数を特定する方式と、入口と出口に設置したセンサーで通過人数を数える方式の二つを用いて食堂の混雑状況を計測しています。「BLE信号」は、Bluetoothがオンになっているデバイスから自動的に発信される信号です。この信号にはデバイスを識別するためのMACアドレスが含まれますが、アドレスはランダムに変更されるため、個人を特定することはできません。Bluetoothがオフのデバイスからは信号を読み取ることはできませんので、スマートフォンのBluetoothをオンにすることで、より正確な混雑状況を推測できます。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
注記:本実証実験への協力は任意です。デバイスのBluetooth信号をオフにすることで、協力を拒否することができます。また、本実験では個人を特定可能な計測機器は設置せず、個人情報は計測しません。
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① TGOホームページから「学生によるレポート」で、実際使用者のレポートを確認する:https://tgo.hiroshima-u.ac.jp/congestion-visualization-service-report/
② TGOホームページから「学生によるインタビュー」で、開発に関わった学生の声を確認する: https://tgo.hiroshima-u.ac.jp/congestion-visualization-service-interview/